税理士事務所を承継する際に、職員も雇うことを仲介者として引き取り手に申し入れるのが一般的。
引き受け手が税理士法人の場合は、引き取る事務所を支店化するので、断られることはほとんどない。
引き取り手が個人事務所の場合は、支店が持てないので、引き取り手の事務所が勤務先となる。
この場合、総務担当の職員は引き取り手の職員とダブルので、雇うことが難しくなる。
また、外回りの職員でも、常々その能力に疑問があったが、所長の血縁などで優遇されていた人も厳しくなる。
過去の経験で、このような職員に対し、同僚から辞めさせるべきだと引き取り手に忠告されたことがあった。
それでも、人手不足で悩んでいた引き取り手の法人代表者は、ひとまず雇うのが先で、状況を見ることにした。
職員が問題に…
しかし、話題の30代の職員と面談した代表者が、忠告を無視したことを悔やむ結果になってしまった。
というのも、マイペースを崩さない職員は、とにかく時間を守らず、新たな経営者との面談にも大幅に遅刻。
それも法人の支店初日の朝礼にも遅刻し、その後も遅刻は当たり前、顧問先への訪問もアポの時間を守れない。
呆れたその態度に、上司が度々時間を守るよう指導してきたが、マイペースを直そうとする姿勢は見られず。
結果、法人の代表者が、承継された税理士に雇用の打ち切りの決断を告げたのは、承継後2ヶ月目だった。
本来、前の雇用主が勤務態度を改めるよう指導し、できなければ、辞めさせるべきだったはず。
人手不足で、できる職員であれば、喉から手が出るほどだが、やっぱりダメ職員は遠慮したいのが、本音だ。