昨今の人手不足は、税理士事務所もご多分に漏れず、本当に深刻で、職員が辞めたら、お客さんも放棄。
そのお客さんを面倒見てくれる若手の先生はいないだろうかと、そんな相談がこれまでに来ていた。
しかし、実際に話を訊き、候補者の選定に入ろうとした段階で、ほとんどの案件が具体化しない。
現有勢力で何とかこなそうとなるのだが、その一方で、譲られる顧問先がどう思うだろうと思い止まる。
若手税理士に辞める職員の担当先を譲る!
今回の事例は、実際に若手税理士に辞める職員の担当先を譲ると宣言した先生の話。
もちろん、事務所にとって良いお客は離すはずはないが、それでもまともなお客を譲ると考えていた。
紹介した先生も独立3年で、実際に事業承継も経験済みで、成長間違いなしの若手だけに、譲り手も大乗気。
両者の話がまとまり、実務段階に入ると、紹介者は表に出ないで、トラブルがないかどうかを見守る。
滞納するお客も紹介された
今回も顧問先を一件ずつ回って、顧問契約を取る引き受け手の先生からの報告を訊くに止めていた。
どんなお客にも気に入ってもらおうと頑張るのだが、中には顧問料を滞納するお客も紹介されたという。
ある法人の顧問料は高かったので、いの一番に乗り込んでみたら、滞納している顧問料を払う気もない。
会計事務所には税金の申告をしてもらうだけで、それ以上のサービスいらないと相手にしたくないお客。
譲る先生も滞納を解消できないままに、放り出していたお客で、渡す相手が出来て好都合だった。
あまりにひどい顧問先なので、こんな客は要りませんと、若手税理士は譲る先生に直ちに断りの電話。
それには、「やっぱり、そうですか」と答えたというが、後に引き受けた半数はまともだったのが救い。
まとめ
やっぱり、一部の顧問先だけを引き渡すときには、悪い客だけを処理しようというのは、辞めるべきだ。