大都会の大学に入り、専門学校にも行き、資格試験に挑戦。大学卒業時にはみごと税理士試験合格。
親の事務所に勤務すれば楽な生活が保証されていたが、この若者は実家に帰らす、先輩の親の事務所に。
その先輩は大手税理士法人に勤務し、こちらも親の事務所には入らず、大規模だからできるコンサルに没頭。
大規模法人を目指す子どもたち
後輩を親の事務所に紹介した理由。その答えは、自分が帰れる事務所を確保するため。
後輩が親の事務所を引き継ぐタイプだったからというのだが、何かスッキリしない回答だった。
しかし結局、後輩は親の事務所に素直に帰るかと思いきや、何と自分と同じように大規模法人に転職した。
「親とずっと一緒は耐えられない」
なぜ親元に帰らないのか訊ねると、親と四六時中一緒にいることには耐えられないと言うのだ。
後輩の親の事務所は小さく、自分の親の事務所と比べると、5分の1にも見たない規模だった。
それだけに、大規模法人で経験できる業務とは比較にならないほど、簡単な仕事しかなく、意欲は空回り。
さらに、後輩は、父親に批判的な言動を繰り返し、父親もまたつっけんどんな対応で、両者の溝はかなり深い。
そんな状況にも拘わらず、父親は独り、後継者は息子さんしかいないと決め込んでいるが、果して結論は?
まとめ
父親と同じ職業、その背中を見ながら育ったのだが、事務所は継がないと言う。
実際に、子供が継がず、承継仲介を依頼されるケースも数件あり。その交渉中も子供の心変わりを期待。
事業の発展を期する子供にとっては父親の事務所では先行き暗いと判断する、誠に残念な話だ。