当然と言えば当然ですが、税理士と顧問先の経営者は、仕事だけで繋がっているわけではありません。
税理士の相性が合わなければ、社長も、自らの人生が詰まっている会社の秘密を明かすわけがありません。
税理士の人格がチェックされる
ですから、社長に税理士としての能力・人格などを見届けられて、その結果として顧問契約が結ばれます。
もちろん、税理士も社長の仕事、税務会計そして企業経営に対する考え方などをしっかりチェックします。
上昇思考のある経営者は、それをサポートできる税理士を選定し、ともに成長する道を歩むことになる。
後継者に能力あっても……
その後30年、税理士が引退の時期を迎えたときに、後継者がともに歩んだ最重要な顧客が問題になります。
税理士として、自分が辞めても、自分以上にしっかりサポートできる後継者を顧問先に提案したい。
しかし、後継者候補に自分以上の能力があっても、顧客に認められなければ、顧問契約は承継できない。
後継者と引き渡す先生は当然別人格だから、同じサポート体制を敷いても、満足できるかはわからない。
それを考えれば考えるほど、引き渡すことができなくなり、ズルズルと判断を引き延ばすことになる。
まとめ
結果として、先生は高齢となり、後継者は育たず、引き受け先もどこの時点で引き継げるのか、不安に!
そう、先生はある時、肚を決め、顧客の判断に任せ、どのような形になっても文句は言わないと決める。
先生の全人格を引き継ぐことはできない以上、引き渡す先生はある程度諦めが肝心ではないだろうか。
そんなに簡単なことではないと言う声が聞こえてきそうだが、これは14年間の承継仲介者としての結論だ。