創業時より、何かと面倒を見てもらっていた顧問先を持つ税理士は少なくない。中には、子弟の仲人を務めた顧問先があるという話も聞く。
そんな関与先が事業を拡大する際に、税理士が適宜行った経営のアドバイスが見事実を結び、顧問先の社長とは切っても切れない関係になっている。
そんな関係から、税理士稼業に終止符を打つ時期に来たと感じ、その思いを家族に告げる前に、社長にそれとなく、打ち明けた。
すると、「先生が辞めるのは、自分が仕事を辞めるときだが、まだその時期ではない。」、会社の後継者が見つかるまで待って欲しいと言うのだ。
後継者不在
確かに、自分も後継者がいないので、他の事務所と統合して、自分は第一線から退き、若い税理士に顧問先の面倒を見てもらう予定だと、引退の筋道を説明。
ところが、自分が引退し、若い税理士に任せることは理解するが、会社を任せられる人が見つかるまでは、自分の相談相手は私しかいないと言う。
社長は時期が来たら一緒に引退して、余った時間を共に楽しもうではないかと言うのだが、自分には時間は待ってくれないと説得するのだが、答は「ダメだ」。
その言葉は有り難いのだが、社長業のアドバイスはできても、生き方まで同じではないので、何とか説得しなければと焦る日々が続いているという。
できない相談
こんな相談を今受けているのだが、先生の大切な顧問先の社長を説得するなどと大それたことまで、とても顔を出すのは、できない相談ですね。