事業承継を考えている税理士に、相手候補はいるかと訊ねると、親しい税理士はいるが候補ではないと答えた。
先生の性格も知っているし、事務所の雰囲気もわかり、職員のことも耳にしているだろうから、話は早いはず。
親しくても任せることには抵抗感
ところが、親しいからと言って自分の事務所を任せることには抵抗があり、他の支部に適当な候補者がいないかと言う。
よくよく聞くと、日頃から親しくしているが、支部の話はしても事務所経営は話題にしないのが"常識"になっている。
自分流の事務所運営に同僚の意見は聞きたくないし、訊けば、自分のやり方も話さなければならない。
自慢できる内容ではないのに、すべてを話して笑われたくないし、渡すとなると事務所の全貌が仲間に知れてしまう。
こんな経営をしていたのかと言われたくないし、長年築いた"友情"を事務所を譲ることで失いたくもない。
お金が絡むだけに、ひょんなことから親しい関係が壊れることを考えれば、近い人には譲らない方が良い。
引退してからも良い関係を保つためにもお金で話がつく、仲介者に紹介された人がドライに話が進められる。
まとめ
だから、親しい税理士や同じ支部のメンバーには渡したくない。
実際ほとんどの案件で税理士さんがそのように話していた。