とにかく、税理士事務所の職員不足は半端でない。経営効率を上げなければ、事務所は破綻する。
所長が実務から離れていればいるほど、職員の事務処理能力に頼らざるを得なくなる。
顧客からの信頼が厚い所員
顧客の信頼を勝ち得た職員が退職すると、途端に事務所はてんてこ舞い、顧問先に迷惑が掛からないようにと解決策を探る。
もちろん、退職する職員は自分の担当前に迷惑を掛けないよう、後任に引き継ぎはするが、完璧ではない。
長年、一人で担当し、顧問先も担当者を″先生″と認識し、会計以外のことも相談するようにもなっている。
顧問報酬の値下げを認めるか否か
このような担当者と顧問先との関係ではなく、単純にルーティンワークだけで繋がっていれば、話は簡単。
ある事務所では、担当者を替える際に顧問先から値下げ要求があると、顧問契約の打ち切りを宣言する。
辞める担当者の給与と顧問料を考えた時、収益性を見て、値下げを認めるより、契約終了が効率的と判断。
確かに売り上げは下がるが、残る職員の負担が増えることもないし、経営的にも大きな問題にならない。
さらに、サービスの徹底で、値上げもできる環境を作り、ベテラン職員にも経営感覚を持たせられる。
まとめ
危機をチャンスに替える、時には業務の″断捨離″も必要になり、それができれば、経営効率は必ず上がる。
人不足を嘆くより、規模の拡大を求めず、より業務の効率化を実現し、顧客が満足する事務所を完成する。
それを実現している某税理士の次の一手は、事務所をM&Aして″退職金″を手に引退することだと言う。