税務署を”中退”し、税理士となった人の書く本の内容は、ほとんどが税務調査に関するもの。
ここにちょっと変わり種の本場出版された。
いわく、税務大学校の教授は、税法を知らない人が多い。
いわく、教授が生徒にはっきりと、税法には詳しくないので、あまり質問するな。
いわく、最近の税法を教授が、堂々と生徒にその内容を聞くことがある。
いわく、授業の内容はかなりの低レベルで、税務署の実戦で初めて税法を理解する。
いわく、税務大学校の教授は、出世の一里塚。生きた税法を教えるわけではない。
いわく、公務員倫理法を無視したOB税理士と税務署長の馴れ合い。
いわく、税務調査で把握された脱税額が、OB税理士の口利きで、大幅減になる。
いわく、税務調査で把握した脱税額でしか評価をされない税務署職員。
おおよそ、想像できる内容だが、これほどはっきり書かれた暴露本は少ない。
やはり、税務職員のタガも少々はずれ気味なのかもしれない。
でも、このような内容が出てくることは、決して悪いことではない。
このような組織運営をしている税務署官僚・財務官僚が、長年の慣習から抜け出せない姿が見える。
政府と言い、役人の世界と言い、公僕としての姿かたちが、見えなくなってきているような感じもする。
しかし、どんな時でも、自浄作用が出てこそ、組織は再生できるのdが、果たして今の状況は?
いい人と言われてきた元国税庁長官が娘に「年金は破綻するから払う必要はない」と言ったとか。
国家の収入をつかさどる国税庁の元最高責任者が、このようなことを言うこと自体、もう組織は終わっているのかもしれない。
そう考えると、冒頭の書籍に書かれた内容にも、納得できるのだが、これまた悲しいこと。
こんな税務職員と丁々発止のやり取りをする税理士にとっては、相手に満足できないに違いない。
税金で生活する税務職員の質は、今や地に落ちているのかもしれない。
そういう人たちが、”胸を張って”税理士の仲間入りする姿に、試験組の先生方の対応は?
OB税理士に顧問先の斡旋がなくなったことは、今回の出版物によらずとも、当然、いいことだとの判断。
とはいうものの、税務署の能力が落ちることは、日本社会の損失でもある。
今回の書物にあるようなことはぜひとも排除し、健全な職場を維持してもらいたいものだ。
事業承継支援室長
大滝二三男
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