事業承継も良いのだが、娘に”財産”を受け継ぎたいので、いい婿さんはいないだろうか?
こんな問い合わせをいただくことがあります。
もちろん、その目的は、税理士資格のない娘に、税理士事務所という財産を引き継ぐというのです。
つまり、若い税理士を”手に入れ”、娘の婿にしようというわけです。
確かに、若い税理士が開業しても、勤務税理士時代の給与を超える収入を確保するのは大変なこと。
そこで、婿になってくれれば、数年後には事務所の所長として、”順風満帆”な明るい将来が約束されるという。
でも、本当にそうでしょうか。
現実問題として、税理士の親が80歳を優に超えているのに、息子に実権を渡さないという例も実に多い。
実の親子で、そうなのだから、婿さんとなると、「まだその器ではない」と50歳を超えても、認められないことも。
そんなこんなで、税理士の権力争いで、最終的に娘さんは父親の味方となり、離婚になったケースもある。
やはり、現代の若者にとって、所長税理士として、屋台骨を背負う、責任をすべて負う、役割はあまりに重責。
しかも、義理の父親が経営の実権を握っているので、始終監視されているように感ずることもある。
奥さんである所長の娘が同じ事務所で働いていると、婿さんは息抜きをすることが不可能。
職員も若い婿さんには白い目で見る傾向もあり、居心地はすこぶる悪い。
そんな我慢が要求される、婿さんになろうという若手税理士は果たしいるだろうか。
もちろん、娘さんと恋愛の末に結婚。同時に義理の父親の事務所に入るといったケースでは、上手くいく。
それというのも、義理の父親が娘に遠慮をして、婿さんにつらくあたることはないから。
こんなケースが予想されるなら、娘さんは大手税理士事務所に就職させ、相手探しをすることも一計。
現実に、計画通り、最愛の人(資格者)を見つけて、ゴールイン。将来は親の事務所を継ぐ約束もとれた。
なにより、若者がお互い自然な流れのなかで、夫婦となり、親の不安も解消できる素晴らしい形。
どうでしょう?それでも、資格者の婿さん探しを続けますか?それとも諦めますか?
事業承継支援室長
大滝二三男
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