前回、前々回と、依頼者の話を十分聞き、周囲の事も配慮しなかったことによる失敗でした。
それ以外で、依頼者の要請を聞き取ることができなかったために、話が中途半端になったことがあります。
つまり、相談の趣旨が、相談時に承継をする腹が決まったいないにもかかわらず、結論を急いだこと。
仲介の実績を早く出したいという、勝手な思いがそうさせ、早とちりで、相談者の腰が引けてしまったことも。
相談はするものの、その内容によっては、数年後に仲介を依頼することを考えていることが多いのだが、
仲介者として、その時点で承継にぴったりの相手がいると強引に話をそちらの方向に持っていこうとします。
当然、相談はからしてみれば、相談だけですぐに承継を依頼するわけではないと、話には乗りません。
それでも気づかずに、もちろん具体的な名前なしで、相手がどんなにすばらしい承継者かを説明します。
相談者がこちらの目を見なくなっているにも気づかず、一方的に話を進めます。
相手の態度が素っ気なくなればなるほど、焦って、なおかつ、具体的な解説に終始します。
相談者が話に乗ってこないことにも気付きつつあるなかでも、強引に話をまとめようとするのです。
もうここまでくると、当方も「やってしまった」と観念するのですが、1%でも可能性があればと。
結局、再び会うことを約束することができずに、会談を終えます。
こちらは徒労に終わったと思いながらも、相談者がそれ以上にがっかりしているだろうことには思いつきません。
こんな失敗は、どのコンサルタントもするのですが、営業マンのセールストークの失敗と同じです。
要求のないところにオーダーはありません。
長年作り上げた事務所を承継するのですから、仲介者の独りよがりに付き合うことはありません。
いつも肝に銘じて、話をお聞きすること。やはりこれこそが王道なのでしょう。
事業承継支援室長
大滝二三男
9月25日、弊社セミナールームで、「税理士事務所の事業承継セミナー」を開催します。
参加希望の先生は、フリーダイヤル 0120800058 でご連絡ください。