会計事務所の顧客獲得策は、伝統的に口コミが主流だ。
その理由は「どんなお客が来るかわからにので、飛び込み客は受け付けない。」という。
もっともな話で、性質の悪い客を排除するためにも、我慢をしているというわけだ。
しかし、口コミを大いに利用し、中には紹介者の数により商品を出すキャンペーンを実施しているところもある。
「毎年、これを楽しみにしている社長さんもいるんですよ。担当者との話題にもなりますしね」と税理士さんは言う。
会計事務所の職員が営業するにもその”武器”になるものがなければ効果も薄いというわけだ。
その一方、営業専門のサイトによって、顧問先を増やしている若手税理士が多くなってきている。
そもそも若手経営者には、顧問先を紹介してもらえる顧問先も少ないところから、ネットでの営業は大歓迎。
この顧問先営業サイトを制作している企業も、今や大繁盛とか。
営業効果を期待できるサイトを作成する能力は、大変失礼だが、税理士事務所にはない。
それだけに、専門家の力を借りた営業サイトへの傾斜はますます強くなり、新たな企業を産んでいる。
ついでに、新規営業を始めた企業もまたその顧問先となることにもなるので、一挙両得か。
こうなると、口コミ派よりも、営業サイト派のほうが営業効率は高くなっているが、問題は継続率。
この継続率では、やはり口コミ派に軍配が上がるが、数では圧倒的にサイト派が勝っている。
といったわけだが、事業承継の引き受け手はサイト派であっても、譲り手は口コミ派。
余りにも経営方針が違うと、譲り手も二の足を踏む。
しかし、時代は進み、譲り手のわがままも言っていられない状況になりつつあるのも事実だ。
あなたはアナログ派ですか? それもデジタル派ですか?
デジタル派の成長が止まった時をみたいのですが、まだ始まったばかり、その時ではありません。
いづれにしても、事業承継の波は、ここ数年大きな流れとなってくるでしょう。
事業承継支援室長
大滝二三男