この数年で、大規模税理士法人が続々と生まれてきました。
税理士事務所の経営をこれまで同様では、顧客もついてこなくなります。
個人事務所が提供できるサービスも、法人にはかないません。
担当者が気に入らなければ、法人の場合は交代も可能。
でも、人材に限界のある個人事務所では、そう簡単にはいかない。
担当者の気分を害すると、良い仕事をしてもらえないと考えることもある。
だから、思い通りの要求はできにくいと、顧問先も我慢をする。
最終的には意見を言わずに、そのうち契約を打ち切るか、諦める。
こうなると、所長と顧問先との良好な関係は、どこかに行ってしまう。
あまり深い関係は求めず、ビジネスライクにやるなら、法人が良い。
顧問先も担当者に積極的に意見を言う、それに対して担当者も回答する。
自らの権限ないで回答するわけだが、受け入れられなければ、身を引く。
担当換えを上司に要求するケースも出てくる。
それくらい積極的なほど、組織力は発揮される。
その組織が強化されてくると、規模も拡大し、人材も集まる。
まさに好循環で、人材が集まれば、自然と組織も拡大してくる。
顧客も口コミなど、評判の良い法人に集まってくる。
結果として、大規模税理士法人が誕生してくる。
同時に、税理士法人同士の合従連衡が起こり、更に大規模法人に成長する。
まさに、監査法人が35年を要したビッグ5の時代までの経過が参考になる。
今後5年で、本当にどでかい税理士法人が数社出来てくるだろう。
その時、個人事務所の経営はどのような形になるのか、気になるところだ。
人が組織を作り、組織が人を成長させる、そんな言葉が業界にもぴったりに。
大法人への成長過程で、小規模の事務所はその礎になりつつもある。
事業承継コンサルは、まだまだ緒についたところで、時代が要求する。
事業承継支援室長
大滝二三男