とても考えづらいのですが、税理士さんの相対での承継話には、契約書がないようです。
「契約書を作るなんて水臭い。私を信じてください」といった感じなのでしょうか?
契約書がなくて、後で地団太を踏んでも仕方がありません。
対価を支払ったのに先生がお客さんを紹介しないといったものもある。
「なぜ?」
対価を払った先生の話では、「お客さんが了承しないから、と言うんです」とか。
「税理士は廃業したんではないんですか?」と聞けば、
「いや、資格を持ったまま死にたいので、事務所は閉鎖し、自宅で登録されました」
話が良く見えないので、さらに聞いてみる。
「先生の業務を侵害する、いわゆる競業避止は明確になっているんですよね」
「いえ、特別にお話はしていませんが、分かっていらっしゃるでしょう」
でも、現実には対価を支払ったお客さんを紹介しないわけですから、”分っていない”。
こんな調子だから、逆に顧客を紹介したのに話し合った金額を支払ってもらえないことも。
「自分はもう高齢なので、お客さんを紹介し、実務もやってもらっていますが、お金は、、」
といったご相談。聞けば、最初だけ数十万円を受け取っただけで、その後はなし。
「もちろん契約書がありますよね?」と訊ねると、「実は作っていません。だめですかね」
もうダメ出しです。法律家の先生ゆえに契約書を作らないのでしょうか?
こんな珍問答がたまにあります。
どうか、ご自身で話し合った結果を文書にして、お互いで確認するくらいはしてください。
それでも、”約束”を守らないようであれば、税理士会もありますし、最後は裁判ですね。
こんなお笑いのようなことが起きていますが、なかなか表面に出てこないですね。
やはり、自らのミスを認めたくないのでしょう。結果は大損です。くわばら、くわばら
そういえば、数年前に弊社に駆け込んで来た先生は、
「仲介業者に600万円持って行かれた。どうにかならないでしょうか?」
正確には、「譲りたいと言う先生を紹介するから、すぐに600万円現金で持ってきてください」
言われるままに、現金600万円を持って、その仲介業者との待ち合わせ場所のホテルへ。
その現金を手にした仲介業者は「それではすぐに相手にお届けしてきます」
そん後は一切連絡なし。契約書どころか、600万円の領収書もなし。
いまどき現金で手渡す人がどこにいるのでしょうか。常識が疑われます。
結果、詐欺犯として訴えたものの、現金は戻らず、もちろん、譲り手などどこにもいませんでした。
こんな御仁も業界にはいるようです。どうかご用心を!!
事業承継支援室長
大滝二三男