公認会計士が監査の仕事から”脱出”し、税理士として独立する人が増えたのだろう。
弊支援室に、税理士事務所を紹介してほしいという依頼が、増えつつあります。
いわく、「そろそろ、税理士として税務の仕事をしようと思うので、承継できる先生を紹介してほしい。」
もちろん、監査だけではなく、今いる組織の中で、当然、税務も担当している公認会計士なのだろう。
このブログにも、紹介してほしいと、都内の公認会計士からのメールが届いているが、これが名無し。
名前も公表しないで、紹介してほしいとは呆れ返るが、たぶん常識が不足しているのだろう。
それとも、「どうせ紹介してもらえないだろう」と、「書いてみただけ、」ということなのだろうか?
その一方で、はっきりと数か月後に監査法人から独立することを述べ、承継できるかどうかを聞いてくる人も。
弊支援室では、承継後のクライナントが納得できる形で、適格な承継先を探するのが、第一義。
数十年間、税理士として顧問先にサービスを提供してきた先生の義務は、お客さんに迷惑をかけないこと。
それを無視して、承継先を探すことはないので、ほとんど独立のための承継には”協力”していません。
資格は公認会計士だが、監査法人等で税理士業務を十分こなしてきたという方は資格あり。
でも、上場企業しか見てこなかったという公認会計士にとっては、今の中小零細企業は不満足だろう。
中小企業でも、もちろん、こんな景況でも、大幅な黒字を計上し、上場を目指している会社もあります。
そんな会社にとっては、上場に関する業務にも詳しい公認会計士・税理士なら、満足するだろう。
でも圧倒的多数の中小零細企業は、そんなことは必要なし。
帳面と税務をしっかり見てくれればそれで良し。そのついでに経営をみてほしいという社長さんも。
こんなことを言うと、時代遅れのレッテルも貼られるかもしれない。
でも、承継先を探している税理士さんの多くが、この様な中小零細企業を先生たちお客さんとしているわけ。
したがって、監査法人で監査業務をメインとして取り組んできた公認会計士には、相手不足ということになる。
「そんなことはありません。どんなに零細企業でも面倒見ますよ」とはいうものの、果たして本当でしょうか。
どうか、この現実を受け止め、中小零細企業を実態をよく認識し、税務をしっかりしてからでも遅くありません。
電話等の相談を受けて、こんな感想を持つことが多くなっています。いかがでしょうかね。公認会計士さん。
事業承継支援室長
大滝二三男