支援室がこの6年間で扱った事業承継案件で、税理士さんの平均年齢を見てみました。
一番若い方は、37歳。他の事業に進みたいということで、業務の一部をを譲りました。
最年長者は、88歳で2名(現在は92歳と89歳)。税理士登録を辞めた今もお元気です。
一番多いのが、65歳から75歳。
65歳を前にご相談をいただき、65歳で事務所を閉鎖した先生の動機は、頭が回らなくなったというもの。
毎年のように変わる税法を間違いなく理解するために、改正税法の説明書を読んでもすぐに理解できなくなった。
これが事務所を譲る際の大きな理由。この先生は5年間、経営統合した法人に勤務し、70歳で引退。
そして、開業30,35,40周年を機会に事務所を譲るという税理士さんも多い。
先日も開業30周年を来年に控え、そろそろ引退したいという先生のご相談を受けました。
年齢も69歳で、区切りとしていいのではないだろうかというので、来年から事務所を引き継ぐことになりました。
この69歳という年齢も、古希を前に、孫たちの成長を楽しむ年齢になり、のんびりしたいという気が起きる年齢。
トータルでこの年齢で相談がもっと多いのが、現実。数えてみると、67,8歳を含め50件以上がこの年齢。
今の70歳は、昔の還暦(60歳)という説もあり、それを証明するのが、この年齢の相談件数かもしれない。
還暦と言えば、団塊の世代がすでにクリア。62、3歳で譲り渡した先生は全員元サラリーマン。実に5件を数えた。
最高年齢は92歳。事務所承継にトラブルがあったとのことで、2件が同じ年齢。
双方とも、実務はすでにの後継者候補が担当しており、その方とのトラブルでの、相談。
今も、地方の91歳の先生から、相談を受け、お相手を探しています。
70代では、なぜか、73歳が5件ほど。引き継ぎに時間がかかるということか、75歳で引退が、8件ある。
83歳という方も、4名いらっしゃいました。やはり、85歳という区切りをお考えのようでした。
50代後半で事務所を統合した先生は、ほとんどが病気がその理由。中には経済的な理由の方もいます。
さて、その平均年齢ですが、まさにバラバラ。これを出しても意味がないことが明らか。
税理士さんの腹が決まった時が、承継の時期であり、その年齢。
誰にもお話になれないことです。お考えがあればどうぞ、ご相談ください。
事業承継支援室長
大滝二三男