税理士事務所の男女の役割分担といえば、女性はバックヤードをこなすのがおおかたの事務所。
細かい仕事が向いている女性が入力など事務所内での仕事を担当し、顧問先担当は男性というのが、普通。
しかし、ここ数年、女性税理士が増え、特に税理士法人のパートナーになるケースも目立つようになった。
もともと、所長以外は女性職員という事務所が多く、職員の気分を害したら、業務が回らないこともある。
そこに、外回りの男性職員を採用しても、なかなか定着せず、やむなく所長が顧問先回りをすることに。
しかし、内部業務にこだわらず、顧問先担当を任せている事務所では、顧問先の評価も高くなっている。
中には、相続関連業務は女性職員にすべてを任せ、税務調査もチームをまとめる女性税理士が担当する。
何かと問題が起こり勝ちな相続事案でも、女性の担当者が遺族間の調整を図り、トラブルを回避している。
男女間格差などが大きな問題になる方が、今や先進国では遅れている証拠だが、日本ではまだまだだ。
ただ、わが業界では女性の力がないと、業務が回らないにも拘わらす、下働きは女性というのが相場。
だが、女性が表舞台で活躍するケースは確実に増えており、彼女たちで持っている事務所も少なくない。
税理士会でも、公認会計士協会のように、全国会の会長に女性が就任するのも、近い将来に実現するはず。
そうなって初めて、特別に女性税理士会などと唱わなくてよくなり、男女間格差もなくなるだろう。
事業承継・M&A支援室長大滝二三男
女性税理士も活躍の場を広げ、業界の男女間格差もなくなりつつある?
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