実際にこんな話があるんですね、所長の子供たちの葛藤の結果です。
ある地方の税理士事務所、所長の息子さんと従業員4人の普通の事務所。
所長は税理士会の幹部として、地域の運動に重要な役割を担っていた。
その息子さん、事務所を不在勝ちな所長に代わり、事務所を運営。
頼りになる息子さんがいるので、所長は会運営に全力を発揮。
ところが、その息子さんに、誰もが思いもかけないことが起こったのです。
そう、突然の病、息子さんに代わる人は、、、
その時現れたのが、事務所に勤めていたこともある息子さんの嫁さん。
病の床にあったご主人の指示を仰ぎながら、懸命に働いた。
所長は税理士会の業務に相変わらず注力できたのは、息子さん夫婦のお蔭。
しかし、息子さんが死亡し、その後所長も脳梗塞を患い、入院生活も経験。
それでも、事務所経営は続いていたが、それは息子の嫁がいたからこそ。
資格取得を目指していた孫も、40歳を前に断念し、事務所員に。
所長の判断に疑問を持っていた息子さんの嫁は、弊社に相談。
事情説明を聞いた相談員の結論は、法人との経営統合。
弊社との交渉を逐一所長に報告していたのが、お孫さん。
経営統合のお相手も、同所長の事務所であれば、引き受けること問題なし。
結果的には1ヶ月の交渉ですべての懸案を解消し、法人の支店が誕生。
そうこうするうちに、所長の健康に重大な病の予兆が表れていた。
脳梗塞のために寝た切りの状態で、事務所に出勤出来なくなっていた。
そこに現れたのが、息子さんの妹、息子の嫁の小姑だ。
彼女が言うことには、事務所は自分がもらうことになっている。
父親が仕事をできず、税理士法人が引き継ぐなら事務所は使わせない。
小姑とのいざこざを避けたい嫁さんは、なんと事務所を閉鎖。
引き継いだ法人の事務所に職員共々移って行ってしまった。
お嫁さんいわく、義理の妹と関わりを持ち続けたくなかった。
嫁さんもご主人の父親には誠意を尽くしても、妹には構っていられない。
というより、自分へも敬意を示すべきではないかと、暗黙の表現かも。
実際に嫁姑が代表だが、「家」というなかで、経営主導権は決まるんですね。
今回は事務所を使えるかどうかということでしたが、それ以外にも、、、
事業承継支援室長
大滝二三男