零細企業の税理士顧問料は、最安値はほぼ5000円。
これは毎月の顧問料で、決算料は3カ月から5カ月分。
確かに、顧問料が少ないお客しかいない事務所もある。
最安値が5000円、残りが10000円から30000円といった具合。
例外的に、年間で100万円の顧問料を払っているお客もいる。
このような事務所は、決算のみを依頼する客も少なくない。
年1と呼ばれる客だが、このタイプは領収書を持ち込み、あとはお任せ。
このようなお客からは、最低でも税別で30万円は請求したいところ。
だが、実際には10万円しか払ってもらえないこともある。
こんなお客を抱える税理士事務所は、事業承継はできるのか。
顧客の多くが30000円以下で、事務所も少人数だからやってこれた。
そんな事務所を経営統合してしてくれる相手は、はたしているのか?
統合に際し、顧問料の安い顧問先は切り捨てられるのではないか?
顧問料の月額5万円以下のお客は取らない、事務所(法人)もある。
しかし、小規模事務所では、月額顧問料5万円を越える良いお客は少ない。
そうなると、事業承継に際して、ほとんどの客がはねられてしまう。
ところが、実際の承継では、顧問料に関係なく、全顧問先が受け入れられる。
さらに、月額顧問料も当面は値上げすることもなく、引き継がれる。
引き受けた以上、十分なサービスを提供し、顧問先の信頼を得る努力をする。
その結果、顧問料を引き上げることができるケースも少なくない。
値上げができない場合でも、お客との関係が悪くなければ、継続契約。
そう、余程のことがない限り、お客は切り捨てられることはない。
それよりも、お客から゛引導゛を渡されるケースの方が多い。
顧問料は安く、余計なサービスは要らないというお客います。
だから、お客が切られるかどうか、あまり心配しない方が良いでしょう。
心配するほどにお客は離れていきませんので、切られることなど心配不要。
安い顧問料を理由に、放り出していたら、成長することはできません。
そこが経営の゛妙゛といったところでしょうか。
事業承継支援室長
大滝二三男