従業員5名の平均的な事務所を経営する、50代前半の税理士の話。
会計ソフトの新機種が出ると、営業マンがいの一番にやってくる。
その使い勝手を、まずチェックしてもらおうと言うのだ。
いわば、業者にとって、信頼のおけるモニターといったところ。
クラウド会計が導入されると、早速その使い勝手をチェック。
パソコンさえあれば、何処にいようと仕事が出来ることを確認。
外回りの職員にノートパソコンを持たせ、顧問先でもクラウドを利用。
もちろん、職員だけが使っているのでは、効率は上がらない。
そこで、顧問先の社長に何処でも自社の数値がチェックできることを周知。
わざわざ会計事務所に聞くことも必要がないから、社長も納得。
経理担当者を置いてない企業がほとんどなので、クラウド会計は大助かり。
その状況を把握した先生、今度は仲間の先生にそれとなく話す。
PCに詳しくない先生でも、お客が喜ぶと聞いて、早速業者を呼ぶことに。
確かのクラウドの良さは分かったのだが、それを指導できる人材がいない。
そこで白羽の矢に上がったのが、件の先生。
情報を提供し、クラウド導入をさせた本人だけに、その要請を受けることに。
最初は会計事務所の職員を対象、そのうち顧問先にも出掛けることに。
自分の顧客を相手にしているより、同業者の顧客を指導することで新発見も。
自ら気づかなかったサービスを同業者はやり、好評を得ていること。
また、職員の指導なども自分なりにやって来たが、それの反省も出来る。
同時に事務所経営も独自のものだったが、他人の事務所見て再評価。
クラウド会計を導入し、自計化も進み、゛記帳代行業゛から脱皮出来た。
良いことだらけのようだが、果たしてこれからの事務所経営は如何に?
この一年間の先生の動きに注目といったところか。
事業承継支援室長
大滝二三男