監査業務だけを担当した公認会計士が、税理士に転身するケースは多い。
弊社の税理士事務所事業承継支援室にも、CPAからの譲り受け希望が寄せられる。
30代後半から40代中盤にかけて、監査法人でも出世争いに巻き込まれるCPA.
法人に働く職員である以上、トップを目指すのが常道。
しかし、ピラミッドを上る段階で、ライバル・同僚の何人かは王道から外れていく。
ビッグ4と言われて時代からビッグ3になっても、その道に代わりはない。
監査業務はチームで実施するものだから、CPA個人として監査業務を専門とはしない。
ゆえに、個人となると、税理士登録をして税務に手を出さない限り、生活はできなくなる。
ところが、この監査専門のCPAで税務を知らない税理士でも、お客さんは寄ってくる。
バブルの時のように誰でもいいというわけではないが、それでもCPAの肩書に吸い寄せられる。
実際、公認会計士・税理士という看板を掲げて、事務所を開いている人がほとんど。
IPOを目指している企業経営者にとっては、税理士のみに事務所より、CPAを求める傾向が強い。
管理会計が必要になるIPOにとって財務の分かるCPAは、将来的にも面倒見てもらえる利点がある。
数的にはこのような企業は少ないが、確かに「うちの先生は公認会計士です」という人もいる。
なにか、顧問の先生がCPAだから、顧問先である自分の会社まで偉くなった感じで言う。
もちろん、税務には疎かったCPAも研修や自らの努力で磨きをかけ、税理士として成長。
監査法人で組織を経験済みで、組織作りには、税理士に比較して苦労しない。
この点からも、税理士を募集し、専門的な税務に関してはその税理士に任せる形も取れる。
すべてを自分が見なければきが済まないような税理士とは、一味違った事務所づくりができる。
もちろん、すべてのCPAが上手に事務所を作れるわけではない。
しかし、若くして税理士事務所・税理士法人を拡大している税理士には、CPAが多いのも事実。
いわく、財務を見ることができるので会社経営には、CPAの指導がプラスに働く。
もう一つは、監査業務などで企業の様々な段階の人と接触してきたことが、戦力になっていること。
創業社長ばかりと付き合ってきた税理士と組織の中の多くの人と仕事をしたCPAとの違いだ。
でも、これからCPAから税理士に転身するためには、まず税務を十分にマスターすること。
税理士事務所の就職してから、そこで研修させてもらおうなどと考えてはいけません。
将来的に競争相手となる人に、だれが喜んでその”奥義”を教えるものですか。
まずはもう一度税法を教える学校に通い、基本からマスターする必要があるでしょう。
これができて、監査法人時代のお客さんからの顧問先の紹介があれば、鬼に金棒。
でも、人柄もありますので、まずは人間力、コミュニケーション力をアップすべきかも。
事業承継支援室長 会計事務所の事業承継は「エヌピー通信社 事業承継支援室」へ
大滝二三男 https://e-syoukei.biz
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