中小企業の経営者と同様に、税理士事務所の先生は、わが子を事務所に入れていることが多い。
昨日も書きましたが、自分と同じように試験に受かるものと考えて、職員に採用。
他人の飯を食いながら、試験勉強をするより、自分の下にいたほうが可能性は大だというわけ。
ところが、税理士事務所の業務を任されるようになると、どうしても”試験頭”が鈍くなる。
そうこうしているうちに、結婚し、子供が生まれると、”試験勉強”にも熱が入らなくなる。
それでも、所長の下で仕事をする限り、その子の地位・給与は守られる。
親である税理士は、近いうちに試験に合格するはずと、常に考えている。
しかし、30代を過ぎ、40代になっても、試験には合格できない事実を知る。
こうなると、孫も大きくなり、高校大学へと進む。その費用はもちろん、資格なき子供の負担。
とはいうものの、実際は税理士事務所のあがりを、孫のために使うことになるのが、相場。
息子が資格を取れない状況の中で、おじいちゃんである税理士は、引退に時期を迎えている。
というより、できる限り早く、税理士として引退をしたのだが、それができない。
サラリーマンなら、定年というシステムで辞めざるを得ないのだが、税理士は別。
親の税理士事務所に勤める息子も、実は定年という形がない。
それゆえ、定年のない父親の下で、事務所業務をこなしながらも、自らのゴールも見えてこない。
実に、引退したい経営者が、後継渡したくとも渡せない状況が、今も多くの税理士の悩みだ。
わが子の生活、そして孫たちの生活までも面倒を見なければいけない税理士さん。
実は、非常に多くの事例があります。
法律の許せる範囲内で、事業承継のお手伝いをしているのが、弊社です。
実はセミナーを開催しますので、奮って参加してください。
事業承継支援室長
大滝二三男