この地域の社長さんたちは、簡単に税理士事務所を代えてしまうんです。
だから、承継先の事務所の評価を、他の地域より少し下げてくれませんか?
これに対して、中小零細企業の社長さんたちは、”先生”を替えるとは考えてはいません。
そうなんです。事務所を替えたいと考えるのと、先生を替えるのは、まるで意味が違います。
事業承継で、引き受け側の先生は、リスクを可能な限り少なくしようとします。
当然ですが、その一つとして、湯釣り受ける税理士事務所の評価を下げたいと考えます。
言ってみれば、値引き交渉ですね。
その理由は、顧問先が減るから!
でも、減らしているのは、承継したあなたの事務所に原因があるのではないでしょうか。
顧問先である中小零細企業のオーナーは、先生を替えたいとは考えていません。
単なる税務だけの話だけではなく、経営に関するアドバイスも期待しています。
そんな相談ができる税理士であれば、いつでも傍にいて欲しいはずです。
それに満足できれば、できるだけ安い事務所に替えようなどと思いもしません。
一つの例として、長年担当した職員が退職し、他の事務所に移った場合を考えます。
彼が担当していた顧問先は、その後どうなっているでしょう。
同じ地域の事務所に移った職員の担当していた顧客の一部は、彼に新しい事務所と契約。
気心知れた人に見てもらっていれば、無理を言っても聞いてもらえます。
顧問際の社長にとってみれば、資格があるかどうかなど問題なし。
社長の経営の苦労も理解し、会社の実態を把握している税理士事務所の職員がいれば、それで良し。
何も所長がいなくても、毎月の決算などは担当者から聞けばいいとなってしまいます。
そんな事務所を引き受けようということになれば、少々値引き交渉も必要になるかもしれません。
しかし、引退する先生のこれまでの歴史を引き受けようという考えならば、どうでしょうね。
自分が引退するときのことに思いをはせれば、自ずと答えは出てくるのではないでしょうか。
これまでの事例を例に、事業承継の成功の秘訣を、東京と名古屋でお話します。
27日・東京、28日・名古屋、詳細は”新着情報をご覧ください。
事業承継支援室長
大滝二三男