当然のことですが、税理士事務所も消費税のアップで、転嫁問題は大変です。
日頃から、外税方式で顧問料などを請求している事務所では、ほとんど問題なし。
とはいうものの、顧問先企業に取ってみると、経費増になるわけですから、頭を抱えます。
内税方式であれば、これはまさに大事になります。
3%アップの消費税分を、4月分の顧問料から請求しなければならないのですが、はたして!?
日頃から内税で請求しているので、おおむね顧問先も5%の消費税を意識していません。
しかし、今回ははっきりと請求金額が増加していますので、「ちょっと待った!」
そんなことをはっきり言う経営者の方もいます。
「3%上げるなら、顧問料自体を下げて、今まで通りの金額でやってくださいよ」
税理士が顧問料そのものを上げるわけではないのですが、文句を言う相手は国ではありません。
すべての商品の消費税が3%上がっていることは分かりすぎるくらい分かっているのです。
でも、3%アップ分の利益を挙げられている企業がどれほどあるでしょうか?
パパママストアであれば、ほとんどこの消費税アップ分は転嫁できずにいるようです。
利益率が3%未満という企業もありますので、まさに死活問題。
「先生、頼むから今まで通りの金額でやってくださいよ」
どんな言い方をするかは定かではありませんが、一言言って、それが認められれば大成功。
税金のプロですから、堂々と3%アップを言えるのですが、日ごろの会計を見ている立場ではどうでしょう。
「3%上がったらやっていけないだろうね。そうしたらお客さんは廃業。考えちゃうね」
そんなことを言う税理士さんもいますが、大方の先生はアップ分をさりげなく請求しています。
大声で、3%アップしますからとは言わずに、請求書を見ると3%上がっていたなんてことも!!
お客が少なくなるばかりの高齢の先生方には、これからますます経営は厳しくなりますね。
アベノミクスで職員の給料をアップしてあげたいのだが、果たしてできる事務所はどれほどある?
事業承継支援室長
大滝二三男