税理士事務所を30年もやると、一財産は十分蓄えられるとよく言われる。
小規模の事務所ほど、人を使わないだけに経費率は低く、収益性は良い。
とはいうものの、所長自らが動き回り、労働の対価のほとんどは所長が手にする。
これを収益率が良いというのは問題ありで、自ら稼いだお金を懐に入れるだけのこと。
つまり、自らの生活のために働き、それ以上を求めなければ、人を使う必要がない。
このように考える税理士も少なからずいるし、中に事業承継を図る先生もいる。
例えば、所長と家族だけの事務所で、売り上げが2000万円あれば、1000万円は残る。
利益率が50%あるから、その3年分を対価にして欲しいと行っても、受ける人はいない。
先生も一緒に働くならば、そこそこの数字は出るが、受ける側は償却の年数を考える。
3年で償却できれば、3000万円は出すかもしれないが、出しても2000万円だろう。
収益性だけを考えると、売上4000万円で職員3人、これだと50%は先生の元に残る。
倍の売上があっても、職員が10人となれば、残るのは良くても2500万円程度。
どちらがいいのか、人を使うことで悩むことを考えると、規模は小さくても良いのかも。
まとめ
それができるのが税理士事務所経営だが、これからはそんな環境が果たして続くのか。
悩ましい時代を迎えた今、収益率などを言っている時ではないのかもしれない。