延長された確定申告が終わり、税理士も一段落かと思いきや、緊急事態宣言で大幅に収入を減らした顧問先からの相談で事務所は大変。
中には、緊急融資などの情報をいち早く収集し、顧問先が相談に来る前に、融資申込みを斡旋した税理士もいた。
この事務所では、情報が一般に伝えられたときには、顧問先は既に融資を受け、資金繰りに悩むこともなかったという。
だが、一般的には今、雇用調整助成金などの申請で、提携先の社労士事務所に駆け込み、顧問先の情報を伝えている事務所も少なくない。
この雇用調整助成金は、申請が通るためには数々のハードルがあり、申請書を作成する段階でも複雑で、難しい。
社労士も証言するが、簡単に高いハードルをクリアできる助成金でもないし、貰える金額も申請の苦労に比べれば、遥かに少額だと言う。
それでも、顧問先が苦しんでいる資金繰りのためと考えれば、他力本願にはなるが、税理士として書類作成に協力せざるを得ない。
連休が終われば、三月決算法人の税務申告書の作成、申告業務が始まり、そこに助成金などの申請の関連業務が重なり、息付く暇もない。
まとめ
ストレスで疲れ切った税理士さんからの、"辞めたい宣言"も出てきているが、中小零細企業の相談相手の税理士さんに逃げ道はないだろう。
独りで走り回るのはそろそろ止めて、数人の同業者でまとまるか、税理士法人と手を組むか、労働環境を変える必要が求められる状況ではないだろうか。