税理士はもちろんのこと、中小企業でも後継者に親戚関係者を選ぶことが多い。
"血は水より濃い"というわけで、後継者に親戚の者を選べば、経営者の利益は守れると思うのだろう。
しかし、親戚なら波風が立たないだろうと、安心してはいけない。
言うことを聞く所員だけ優遇
所長の後継者として、親戚の資格者が事務所に入ると、所長は後継者に甘くなり、力のある職員に、後継者の顔を立てるようにと一言付け加える。
その後継者に能力があれば、自らを律して、職員の協力を仰ぐだろうが、未熟な場合はそれができない。
自分の言うことを聞く職員だけを優遇するようになる。
そのうち、所長を無視するようになる。
結果、職員は所長派と後継者派に分かれ、所内のコミュニケーションは取れなくなっていく。
親戚の処遇あれこれ
ある所長は、後継者の甥っ子に顧客の3分の1を渡し、独立させ、自らが事務所を再建。
また、ある所長は、義理の息子を後継者としたが、顧客回りを拒否し続けたことで、事務所から追放。
さらに、義理の弟を所長候補に迎えた不治の病を患った所長は、妹との日頃からの不仲が原因で、関係悪化
この所長候補は、ある日突然退社を宣言し、所長の妹とともに去って行った。
これら3例は、全てを税理士法人が経営統合し、うち2人の税理士は社員税理士として、いまも現役だ。
まとめ
親戚の失敗例を挙げたわけだが、弊支援室に相談の必要のない成功例が、多いに違いないと思っている。