かねてから相談に乗っていた70歳後半になった税理士から、「そろそろ承継先を決めたい」との連絡がきた。
すでに事務所の状況は把握済みで、先生の腹が決まれば、承継先を紹介できる準備はできていた。
事務所を訪問したが、職員も私の素性を先生から聞き、訪問の趣旨も理解していたので、気楽に応対した。
事務所を訪問
通常、事務所を訪問する時には、自分の所属も言わず、先生との約束で臨場したと名前だけを告げる。
私の氏素性が分かり、新聞などで弊社の業務を知っている職員が、余計な類推を排除するための行動だ。
しかし、今回は、入口のドアの先に女性職員の出迎える笑顔があり、気持ち良く事務所に入れた。
案内された応接室で待ち構えていた先生と挨拶を交わし、直ちに本題に入り、承継の具体策を詳細に説明。
承継の方法として、先生はしばらくは業務を継続し、時が来たら、承継先の法人の事務所に移る案を了承。
相手となる税理士法人の情報もすでに提供し、数日後に両者面談し、契約案を提案することで落ち着いた。
契約の棚上げ
そこで、先生が契約を前に長年付き合ってきた顧問先に合併を知らせると、タイトルの言葉が飛び出した。
確かに、数年間は自分が動いて、お客さんの面倒を見るし、職員もすべての顧客の状況を把握している。
だから、急いで合併する必要がないとの判断になり、契約の棚上げを提案してきた。
まとめ
ただ、近い将来には合併する意思はあるので、しばらくは友好関係を維持することで、両者が合意した。
当支援室では、数年は先生との意思の疎通を絶やさず、″その時″まで見守り続けることになった。