税理士業界は、世間と同様、いやそれ以上の人材不足に悩まされ、経営が困難になる所も続出している。
税理士試験に挑戦する若者減少
ちなみに、税理士試験に挑戦する若者も年々減少し、予備校も他の講座を開設しなければならなくなった。
また、夏の予備校主催の就職説明会にブースを出しても、人材確保できず、出展を諦める法人も出ている。
それでも拡大を続ける法人は、ここ数年、大学新卒を対象に会社説明会を実施し、何とか人材を確保。
しかし、試験に挑戦する若者を確保しても、全員が合格するとは限らず、能力を活かせないことも多い。
優秀な人材はどの会計事務所も離さない
こうなると、せっかく確保した人材も宝の持ち腐れとなり、募集経費なども持ち出しのままとなる。
そもそも、徒弟制度のような指導体制が主流だから、ど素人の若者を一から指導できる人材もいない。
もちろん、入社後数年間は研修期間を設けて指導体制を敷いている所もあるが、まだまだ多くはない。
これに対しては、一般的な個人事務所では、全くの素人を入れる余裕はなく、経験者だけを頼りにする。
優秀な人材はどこの事務所でも離さないから、リクルートにお金を掛けるが、思ったほどの効果はない。
しかも、経営者が高齢であればあるほど、入所希望者も中高年が多くなり、事務所の希望とはかけ離れる。
人材求める会計事務所M&Aも
そんな状況が続くと、まずは顧客を減らし、現有勢力で事務所を維持するのだが、それも限界に達する。
所長の気力も長続きするわけではなく、最近は人材確保に悩むより、事業承継に舵を取る高齢者が増加。
事務所の承継を考える若手経営者の中には、顧問先の拡大より、人材を的にしたM&Aを希望する人もいる。
そんな人にとっては、人材のいない事務所には魅力を感じず、案件を紹介しても、良い顔をしない。
まとめ
こうなると、顧問先のみの確保に狙いを絞ることなり、譲り手の事務所の評価は下げられてしまう。
引き渡し側の先生にとっては、実に悲しいことではあるが、これからは益々この傾向が強くなるだろう。
若者よ!夢と希望をもって、我事務所に来たれ!そう叫ぶことができる事務所は、、さて。