数年前から、税理士事務所の人手不足が目立つようなり、人手を確保するための事業承継も出てきた。
小規模事務所に若手が興味示さず
人手不足が事業縮小の原因になることは少なくない。
高齢の税理士さんが長年勤めた職員の退職と共に、事務所を閉じることはこれまでにもあった。
ただ、所長の年齢に関係なく、小規模の事務所には、若者はほとんど興味を示さず、人手不足は申告だ。
そもそも税理士志望者自体が大きく減少していることも原因のひとつだろう。
業界専門の人材募集会社もお手上げ
3年前に地方から東京に進出した税理士法人も、職員が確保できたのが、何と2年後。
その間は、都内の顧問先の実務処理は、地方の本部で行っていた。
こんな状況に、業界専門の人材募集の企業もお手上げ。
前述の法人も数社に依頼したが、情報さえほとんど来なかったという。
幸いにも今では人員を確保できたことで、事業承継の引受側になった。
規模縮小せざるを得ない事情
その一方で、一般企業も奥の手として、顧問税理士事務所の担当者に誘いの手を伸ばしている。
事務所の担当者も長年事務所処理行ってきたので、気心も知れているので、転職の障害も少ない。
だが、退職される側は大変だ。退職者と同等の技量を持っている人を確保するのは、ほぼ不可能だ。
その対応策は残っている職員に、退職者の担当先を振り分け、一部の顧問契約を切ったりして乗り切った。
しかし、それもできなかった事務所は、同じ支部仲間に20数件の顧問先を引き渡し、規模を縮小した。
まとめ
昨年から、一部の顧問先を引き渡すことは可能かといった相談が増え、現実に譲渡の仲介も行った。
現在も退職する職員の担当する顧問先を一括で引き渡したいとの案件があり、引き受け手もほぼ決定。
今後も人手不足が原因で、事務所規模の縮小、さらに事務所の閉鎖も出てくることも多くなるだろう。