職員の雇用を守るためという意味合いが強い経営統合だが、事前に職員に、具体的な相手の名を告げて"相談"するのは賢明ではない。
税理士事務所の悪い噂は…
税理士業界では、事務所の良い情報は明らかにされていないのに、悪い噂はSNSで流れている。
流動性が激しいこの業界では、辞めた職員が腹いせとばかりに、あることないこと、匿名でネットに流す。
経営統合の相手の噂が流れているということは、なにも珍しい話ではない。
悪いことしか書かれていないから、それを真に受けた職員は統合相手は悪とばかりに、断固反対と頑なになる。
不安になればなるほど、悪い噂を信じるのは人間の性だけに、所長が否定しても聞く耳を持たない。
中には、我々は所長が死ぬまで頑張りますから、統合は止めて、じっくり我々を見守ってくださいと真顔で話す職員も。
そんな職員が了解しなければダメだと所長が言えば、統合相手は所長は説得できないだろうと考え、腰が引けてくる。
経営責任をとるのは職員ではない
所長が経営者として将来を決め、その判断のもと統合に舵を切ったからには、職員に相談することなく話を進める。
職員が経営責任を取るわけではない、そこで話をまとめた上で、統合方針・相手などを披歴するのが普通。
職員は反発するかもしれないが、何ら対策を立てぬまま、所長に万一のことがあれば、職員は即座に職を失う。
まとめ
それを避けるための経営統合だと分かれば、大声を出して反対する人はいないだろう。話をする時期、本当に重要だ。