後輩が税理士試験を合格し、間もなく登録することになったが、実務を教えていたベテラン職員から辞職願が出された。
所長は慰留すべくベテラン職員と話をすると、所長代理となる後輩と相性が良くないので、辞めざるを得ないと言う。
どちらの職員も事務所にとってはなくてはならない人材で、そう簡単に代わりの人が見つかるはずがないと悩む所長。
さらに、ただでさえ人材不足の業界で、実務に詳しいベテラン社員は、引く手あまただろうと所長の気が気ではない。
と言うのも、顧問先は職員についているので、職員自身はお客を持っていかないと言うが、お客が契約を解除する可能性もある。
たとえ、その職員が契約解除を薦めていても、その証拠を掴むのは並大抵のことではないだろうし、ほとんど無理だ。
もっとも、相性だけを理由に退職願いが出ているから、彼らの職責を変えれば、相性問題も紐解けるとも考えられる。
資格だけで判断せず、事務所の業務上の貢献度を精査すれば、ベテラン職員が考え直すのではないかと所長は判断。
家族を抱えたベテラン職員が、次の職場を決めずに辞めないだろうから、説得は大変だろうが頑張って欲しい。
まとめ
事実、このような人事にもう苦労したくないから、経営権を譲りたいとの連絡が来ることも少なくない。
仲介者としては、ベテラン職員も若手の雇用を確保できるので、こんな話は大歓迎。職員にも会って解決策を探せます。