税理士事務所の営業といえば、そのほとんどが所長の仕事。
最も有効は手段は、顧客からの口コミ。
何よりお客さんからの友人知人の社長さんたちの紹介だから、安心安全。
先日も、数年先には事業承継して、のんびりしたいという所長さんが来社された。
具体的なスケジュールを打ち合わせ、それまでに何を行うべきかを検討。
今後起こり得る、さまざまな疑問点を俎上に挙げて、ひとつひとつ解決していくことも確認。
ハッピーリタイアメントへの助走の開始。準備運動といったところ。
そこで、やはり気になるのが、事務所の浮沈。
事業承継する時に、事務所が枯れていたのでは、所長としての沽券に係わる。
従来営業といえば、自分が先頭に立ってお客さん探しに苦労をしてきた。
しかし、経営が安定期に入ってからは、減ったお客の補充をする程度。
顧客獲得キャンペーンを職員にやらせるなどの具体策は、ほとんどなし。
したがって、ここ数年は顧問料の減額要求などで、若干収益性は悪くはなっている。
さらに、現状では事業承継をするときに収入が上向きになることは考えられない。
そこで、職員に奨励給を出して顧客獲得に乗り出そうと、その具体策を検討することに。
手っ取り早い方法が、やはり安心安全な口コミ。
でも、現状の経済状況を考えると、それほど急激に紹介客が増えるとは考えづらい。
ネットで集客を狙うと言っても、安売りはできないし、すでに多くの事務所が行っているところ。
結果、職員に社長さんたちにまず紹介してもらうことから始めることに。
やはり、これも、自分の事務所を良い状態で、引き継ぎたいというプライドが、そうさせるのだろう。
事業承継支援室長
大滝二三男