税理士の先生が事業承継を考え、実際に踏み込むまでにどれくらいの年数がかかっているのでしょう?
当支援室で扱ったこれまでの例からすると、思い立ってから3年というのが普通のようです。
事務所を閉鎖しようと考え始める、その動機は様々です。
気力・体力の続く限り、年齢に関係なく、死ぬまで仕事を続けるという人もいます。
実際に90歳を超え、生涯現役を続けている先生も少数ですがいらっしゃいます。
なかには、実際の業務は行わず、登録だけ、そのまま継続している先生は、対象から除外します。
65歳、70歳そして75歳と、引退年齢を公言している先生でも、その年齢で引退できる人は少ないのが現実です。
やはり、引退するまでに”身辺整理”が必要になりますので、そのための準備期間が必要です。
引退を考えても、実際に事務所を閉鎖するには、顧問先の了解とともに職員の生活を考えねばなりません。
なかには事務所を閉鎖する日時を職員に宣言し、就職先を自分で探すように言う先生もいます。
このような場合、今は中高年の職場は極端に狭くなっていますので、なかなか職場はありません。
しかし、気心の知れたお客さんと一緒に他の会計事務所に移る場合は、まだまだ職場はあります。
といっても、高齢を理由に閉鎖するケースでは、職員の年齢も高く、それまで通りの給与を確保することはほとんど不可能です。
一般の企業でしたら、定年を過ぎた職員の給与は50%減で嘱託扱いとなるのが普通です。
しかし、会計事務所の場合、定年制を敷いていないケースが多く、給与は高止まりのケースも。
こうなると、承継先で現状維持の給与を確保することはできなくなります。
税理士事務所を経営する先生としては、これらの問題を解決し手から、自ら引退というのが理想です。
世間話程度しかしない業界の慣習からすると、自力で後継事務所を探すのは非常に難しくなります。
当支援室の相談に来られた先生でも、実際に依頼されるまでには1~2年かかります。
したがって、実際に事業承継に取り組む始めるまでには、およそ3年かかるというわけです。
時代は大変なスピードで変化をしています。
理想的な事業承継を実現するためには、先生の確固たる決意が必要です。
事業承継支援室長
大滝二三男
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