税理士事務所を経営する先生の悩みと言えば、やはり、人の問題。
職員の移動の激しさに翻弄された所長夫人の要請で、承継を決断されるケースもでている。
10人程度の事務所で、毎年数人が辞めていく。その補充を担当するのが所長夫人。
ハローワークに行き、新聞への広告と、毎月のように繰り返されるリクルート活動。
これを一手に引き受ける所長夫人も、日ごろから職員の離職の原因究明に頭を悩ませていた。
所長の人使いが荒いのか、それとも賃金に問題があるのか、それとも職員の中にトラブルメーカーがいるのか。
賃金の問題は他の税理士事務所とそれほど差はないことは分かっていた。
トラブルメーカーが確かにいたが、その職員は事務所にとって最も力のある”戦力”であった。
この職員を辞めさせると、業務が停滞し、事務所の運営が成り立たなくなってします。
その事務量をこなせるだけの職員は育っておらず、所長が埋め合わせをすることは無理。
その時点で、所長は通常業務はほとんど職員任せにしていたから、所長の復帰は考えられない。
そんな状態で、トラブルメーカーである職員の横暴ぶりを、横目で見ている日々が続いた。
しかし、同職員が税務書類の作成で、大きなミスを犯し、損害賠償をする羽目に。
それでも、同職員を辞めさせることができない状況で、所長夫人から税理士事務所の閉鎖を迫られた。
所長は、事務所の閉鎖ではなく、自分がお客さんを新しい税理士に紹介する事業承継を考えた。
新しい組織になれば、能力のあるトラブルメーカーでも”更正”させることができるのではないか。
そうすることで、自分が作り上げた事務所を新しい税理士の下で再生可能ではないか。
結果、奥さんに苦労を掛けていた人事問題から解放することができ、自分もまだ仕事ができる。
弊社でこの相談を受けた時には、奥さんも一緒で、問題解決のための承継案を快く受けていただいた。
その後半年かけて様々な問題を解決し、トラブルメーカーの職員とも面談し、承継先でも雇用することになった。
この職員がその後も組織を壊していたので、1年後にこの職場を去り、最終的な承継が済んだ。
今でも、所長税理士は顧問・新しい事務所の顔として、活躍し、奥さんは専業主婦としてのんびり過ごしている。
こんな事業承継の形もあります。人事問題でお悩みの先生いかがでしょうか。
事業承継支援室長
大滝二三男
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