税理士事務所を譲り受ける際に必要な資金は、どれくらい準備したほうが良いでしょうか?
良くある質問です。
これは譲り渡す側の資金需要にもよります。
たとえば、事務所を閉鎖する際に、職員に退職金を出さなければならないが、資金がない。
この場合には、承継側が対価の5割とか7割を契約時に支払う必要が出てきます。
当然、仲介者として、譲り渡す側の資金需要を事前に聞き取っています。
したがって、多額の資金が必要な時は、失礼な言い方かもしれませんが、その用意ができる方を候補にします。
「欲しい事務所だが、資金がない」なんて言われたら、話をした仲介者が疑われてしまいます。
もちろん、承継側の懐具合についても、お訊ねしますが、対価を低くするため、予算を少なく言うかもしれません。
ですが、仲介者として、気持ちよく資金を出してもらうために、予算を持っている方に話をします。
過去の、最後の最後で、実は予算がないので、今回は見送ることにしたといった失敗例があります。
その時は、譲り渡す事務所の悪口をさんざん言った後に、評価がバカ高い、詐欺だとまで言われました。
後で調べてみると、理由は人・もの・金がないにもかかわらず、案件を紹介してと甘言を弄していたのです。
これは承継支援事業を始めてすぐの話でしたので、当方もまさか、まさ、あの先生がねえぇとあきれた次第。
それ以来、承継サイドの資金に関しても、十分聞き取り調査をすることにしています。
最終段階になって、「実は資金がなくて、」なんて言われないためにも、重要なチェック項目です。
ですから、想定される承継資金の5割の資金を手当てできることが、必要十分条件になります。
当支援室では、100%一回払いはお勧めしません。
先生が代わることで、お客が離れることがありますし、倒産や清算する企業も少なくありません。
そこで、1年後に再査定をすることにしていますので、50%程度までの資金準備をお願いしています。
銀行に借りる先生もいるかもしれませんが、できれば自己資金でやるのが一番ですね。
先生方もお客様には、そのように指導されているのではありませんか?
事業承継支援室長
大滝二三男
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