「職員はうまくやっていけるんでしょうか?」
移譲する先生から、よくある質問です。
その答えは、「はい、移籍した職員の方々はなじんでいますよ。これまで通りの仕事をこなしています」
事務所の形が変わると、職員の仕事もすべて変わってしますと思われがちです。
しかし、従来通りの仕事をこなしてもらった方が、新しい経営者にとっても都合がいいわけです。
まったく新しい顧問先を担当させて心配するより、慣れた顧問先との仕事を継続したほうがどちらも安心。
こんな例もあります。
高齢の先生の事務所で、職員は女性ばかり4名。うち1名がリーダーで、事務所の運営を掌握。
顧問先にもそのリーダーが率先して訪問し、先生は40年来の顧問先1件のみを担当。
その先生が引退し、事務所を承継した先生は、そのリーダーに事務のすべてを任せました。
その結果、さらにリーダー以下4名の職員が一致団結し、業務も順調に回転。
今では、承継した先生は、なくてはならない職員とその経営効率の良さに感心することに。
当然、承継した職員とも意思の疎通が取れ、こちらも一切面倒なことがなく、互いに順調な仕事ぶり。
このケースは一番の良い例だが、ほとんどのケースで、移籍した職員は無事慣れています。
もっとも、職員は先生のように引退ができるような経済状況にはありませんから、我慢をしていることも。
これは雇われている立場からすれば、だれでも同じでしょう。
中には先生が引退するのであれば自分もやめますという職員もいますが、残った人は大丈夫です。
所長が引退しても、仕事がある限り、みなさん喜んで仕事を続けています。
そうできるお相手を当支援室ではご紹介させていただいております。
事業承継支援室長
大滝二三男