この時期に税理士さんにゴルフの話をすると、「この大切な時にゴルフなんてとんでもない」と怒られそう。
数年前だったら、この時期にゴルフクラブの競技会などがあっても、税理士さんは欠席したものだ。
しかし、今はどういうわけか、この時期でもしっかり参加する先生が多くなってきている。
私の知るニセ税理士さんも、数年前は「この時期は私は欠席です」と言っていたのだが、今は出てきたいる。
先生たちの仕事が減ったのかと言えば、そうでもないらしい。原因はやはり電子申告のようだ。
先生がすべてをチェックする体制は、手書きの申告書の時だけ、いまは署名も判子もいらないから、職員任せも。
「そんなことはありません。すべてをチュックしています。」と言われそうだが、その声もあまり大きくない。
やはり、電子申告の威力が発揮されてきているようで、3月15日ぎりぎりまに業務が終わらないケースは激減。
そんなわけで、ゴルフにも出かけらえるようになってきたし、お客さんも早めに申告を済ませるように協力的。
しかし、医療機関の保険診療の報告は月末になるので、診療所に特化した先生たちは今週来週が山場。
資料を提出した歯医者さんやお医者さんは、遅くとも今週中には資料をすべて提出、準備完了だ。
こんななか、特化型の先生は大車輪。最終目標を12日として、土日も休まず申告書づくりに精を出す事務所も。
これが終われば、事務所によってはボーナスを出したり、先生も海外旅行に出かけたり、オフシーズンに。
とはいっても、すぐに3月末には多くの法人が決算期を迎え、5月の申告に向けてギアが再び入る。
事業承継の仲介をする立場からすると、この3月決算期が承継のタイミングとしては絶好の機会。
なぜなら、決算を迎える顧問先の社長の人となりを、金銭がらみでしっかりと見ることができるからだ。
そこには、社長の金銭感覚や納税に対する考え方、さらには従業員に関する情報等も把握できる。
会計事務所の職員も引き受ける場合、この時期にその人の能力・実力、さらに顧問先との関係もわかる。
しかし、委譲する側にとっては、この時期は収入のウエートが大きいときだけに、この時期を外したいのが本音。
このあたりの攻防を、両者の間に立って軍配を振るうのが我々の仕事。どちらにも睨まれずに差配する。
お互いの先生がゴルフなどが大好きともなれば、話は早いのだが、そうは問屋は卸さない。
この時期こそが我々支援室の”実力”を発揮するときでもあります。あと1週間、最後の”追いこみ”です。
事業承継支援室長
大滝二三男
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