「一日も早く、引き継ぎをしたい。私には初めてのことなので、どうしたらいいでしょうね」
こんなことをお話になる税理士さんの事業承継のお手伝いをしています。
奥さんに先立たれ、お子さんもいない、高齢の先生ですが、自分の時間を楽しみたいというお考えです。
実務もここ数年、女性職員に任せ、税務調査や難しい判断などを中心に仕事をされていました。
のんびりと仕事をしようと考えても、やはり自分の時間が持てないので、事務所を閉鎖することにされたわけです。
数年前からご相談に乗っていましたので、気心が分かり、お相手もそれ相応の方を紹介できました。
とはいっても、今はか確定申告真っ最中。お相手の事務所も新たな業務を抱える余裕はありません。
でも、確定申告でしかお目にかかれないお客さんもいらっしゃいますから、この時期が最適なケースもあります。
そこで、実務を優先し、契約は後回しに、客さん廻りをスタートさせました。
お客さんの所で、「私は今年が最後で、来年からのこの○○先生にお願いします」と承継先の先生を紹介。
その結果、「長年お世話になっている先生のご紹介であれば、お願いしますよ」とほとんどが好意的な対応。
これには承継する事務所の所長さんも「1年間待たずにお客さんと会えて、大助かりです」と納得の表情。
このシーズンの売り上げはかなりのウエートを占めるだけに、委譲する先生にしてみれば、確申後が希望。
今回の税理士さんは、「売上なんて良いですよ。早くお客さんとの面談が済み、私が離れられれば良しです」
そんなわけで、確定申告中には契約を終わり、3月決算法人の決算・申告も新事務所の担当になります。
この様なケースは、初めてのもの。でも、引継ぎだけのことを言えば、本当に今が一番いい時期でもあります。
今回のケースを経験して、これからの承継では説得材料が増えたような気もしますが、どうでしょうか。
事業承継支援室長
大滝二三男
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