事業承継のお手伝いをしていると、どうしてこんなにまで”枯らして”しまったのかと不思議に思うことがあります。
事務所の職員は先生と女性職員一人。お客さんも10数件で、時には一日仕事がないことも。
「昔は5人ほど雇っていたんだけど、体もきつくなったし、難しい仕事のお客さんは断ってきたから」
昔を懐かしむ税理士さんだが、お客さんの立場で、果たして満足しているのだろうかと、不安にもなります。
「難しいことはなにもないから、文句を言わないお客さんだけが残っているんだ。」
帳面をつけ、税務申告に間違いがなければ、顧問先も長い付き合いで気心も知れ、安心して任せています。
しかし、このような先生の後を引き受ける税理士さんはいるのだろうか。今の経済状況では確実にいます。
税理士さんは新規のお客さんを探すのに苦労していますから、過疎地でなければ、すぐ手が挙がります。
高齢の先生のお客さんは、先生と長い付き合いで、経営者もまた同じように歳を取っています。
後継者がいなければ、先生と一緒に仕事を辞めて、のんびりしようかという経営者もいます。
こうなると、事務所を引き継いだがお客さんさんがいなくなってしますという事態を想定されます。
しかし、皆が皆、仕事を辞めようと考えているわけではありませんから、顧問先は残ります。
そのうえ、経営者の家族に、相続が発生する確率が高くなることも事実です。
つい最近の事例でも、承継時点で2件の相続案件を処理し、さらに3件の”相続予備軍”がありました。
相続の報酬だけで、年間収入の30%を占めるほどです。これは断る理由はありません。
事務所自体は”枯れた”状態ですが、お客さんの中にはまだまだ元気な企業もあります。
そして都会の事務所でしたら、相続案件も抱えていますから、たとえ先生一人の事務所でも承継すべきです。
相続税の大幅増税を控えて、首都圏や京阪神。名古屋地区、そして福岡などでは。今後仕事が増えます。
そのためにも、”超高齢者”の先生の事務所は何があっても、承継するよう心掛けるべきではないでしょうか。
そうです。高齢の先生には、相続案件を抱えているお客さんがいらっしゃるのです。
事業承継支援室長
大滝二三男
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