東京のさる会計事務所の事例です。
女性職員8名、うちパート4名、正社員4名。待遇の違い、ほとんどなし。能力の応じて、給与を支給。パート4名のうち、2名は定年後に嘱託扱い(パート)なったもの。その給与も以前の仕事と同じであれば減額されることもなし。
彼女たちに任されている仕事。お客様との交渉すべて。記帳代行はほとんどなし。従って、毎月の仕事は試算表を含めて、年の途中であれば、利益計画等も彼女たちがチェックし、お客様に今後の対応策などを提案。
ただし、仕事の進行具合については、常に所長がチェックできるシステムを導入し、彼女たちの仕事を見守っている。そのため、Aさんの仕事がスムーズに進んでいない場合には上司がその状況を把握する一方で、所長からも指示が飛ぶ。
とにかく仕事が任されており、全員が指示待ち状態にはないという状況にあり、ついでながら机の上には今行っている業務に関連するもの以外何もなし。仕事に集中です。しかし、そんな状態でもお客様が来所すると、全員が立ち上がって挨拶をされます。
ですから、「わたしパートですから、」といった言訳は通用しません。任された仕事が時間内に終わらないということはほとんどありません。たとえば、決算業務も2、3月前からその準備を進め、お客様と事前に交渉するなど準備も万端です。
確定申告時期になれば、女性陣がほとんどですから、お茶もお菓子もふんだんに用意されます。休憩時間には当然おしゃべりも自由です。お子さんやご主人のことなどの井戸端会議(知らないだろうな、若い人は?)さながらの風景になります。
でも、確定申告が終わり、ご苦労様と。所長からは決算手当が手渡され、一泊の社内旅行も執り行われます。当然「あなた、パートだから」と阻害されることもありません。全員同じ条件で参加です。そんな事務所は高収益でもあります。
いまや「わたしパートですから」と逃げを打つような人は、やっぱり身を引いていただかなければならない世の中になりつつあります。同事務所のパート職員もどこの事務所でも有力な戦力になるでしょう。所長の経営力にエールを送ります。
このような事務所の事業承継は、引き継ぐ先生も楽だろうと思いますが、日々の仕事しか指示することができない所長であったら悲劇でしょうね。そんな経営者とは別次元で、彼女たちは1月、2月そして1年先を見ながら仕事をこなしているわけですから。
今後もこのような事例を紹介していきます。
事業承継支援室長
大滝ふみお
でした。
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