昨日も税理士さんが言ってました。
「我々の職業は特殊。30年も同じお客さんと仕事をしている。自分が辞めたらお客さんは離れちゃうよね」
私どもの答えは、
「先生、実はお客さんは離れませんよ。先生から新しい先生を紹介されたら、そのまま依頼しますよ」
怪訝な顔をする先生に追い打ち、
「お客さんは、それほど期待していないんじゃないですか?商売と直接関係がないから、、」
自分の仕事の結果を見てもらうのだが、その数字についてはお客さんが一番知っている内容。
「会計事務所に期待するのが、税金だけの事でしたら、ほとんどのお客さんは離れてはいきません」
それではどういう人が、税理士さんが代わって、他の税理士さんお所に移っていくのでしょう。
顧問料が安いところを探していく人は、移ったところからもまた移ります。
結局、経営の数字をそれなりの意義付をして、丁寧に説明する事務所からは、そうそう離れません。
さらに、この説明を税理士さん自らが行っている事務所の場合には、顧問料も下がりません。
常日頃から職員さん任せにしていると、先生が変わった時に、移ろうともしますし、残っても減額を要求します。
付加価値のある、先生の日ごろからの接触があれば、減額要求もありません。先生は怖いから(笑い)。
そういえば、職員任せの先生が事業承継したところで、承継後ただちにベテラン職員が退職しました。
その理由が友人の会社の経理を任されたからというもの。その業種はとても経理マンなど必要ないもの。
その職員の担当した顧問先の多くが、「ここ数年先生と会ったことはない」と、新たな先生と契約を拒否。
その顧問先の報酬合計がなんと2000万円弱。これには大いなる疑義が、
われわれは「あの職員が持って行ってしまったんですね」と委譲した先生に言えば、「あいつにはそんな度胸はないよ。今頃どこかの会社で経理を担当しているよ。彼が担当して顧問先の社長にも言っていたから」という。
ところが、数か月後、このベテラン職員が、契約を継続したかつての自分が担当した会社に”営業”に来たということが判明。そういえば、金融機関の担当者も「持っていかれましたね」と言っていたのだが、
こんな例は本当の例外。余程職員に対する教育が、疎かになっていたのではないだろうか。先生がお客さんとの接点を失っていると、こんなどんでん返しにも遭遇しなければならなくなります。でも、例外中の例外です。
事業承継支援室長
大滝二三男
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