税理士事務所の承継希望者(含む、法人)が急増しています。
不況のなかで、一部の企業は増収増益と胸を張るが、中小企業のほとんどが沈滞気味。
中小零細企業を顧問先にしている税理士事務所・税理士法人は、現状維持がやっとの有様。
少しずつでも顧問先が増えているという事務所でも、従来からの顧問先からの顧問料減額要望が強く、年商は増加傾向になっていない。
もちろん、2年ほど前から、公会計の分野にサービス提供をスタートさせた事務所では、着実に成果を上げている。
とは言うものの、一般の税理士事務所が、簡単に公会計分野に手を広げることはできない相談。
やはり、総合商社並みの税理士法人でなければ、十分な対応ができないというのだが、所長がこの分野に特化して、大きな成果を挙げている並の規模の税理士事務所も見受けられるのも事実。
その極意は、法律の改正を丹念に追いかけることだそうだ。この法律は決して税法ではないのが味噌。
毎年のように改正されるのは税法だけではなく、あらゆる分野の法改正に目を光らせていると、必ず税理士としてできる仕事が見えてくると言う。
果たして、どの分野の法改正が税理士事務所の業務と関連するかは、どうか先生方法律家として、十分見極めていただきたい。
こうなると、単純に事業承継をして、事務所を拡大すればいいと考えるのはちょっと待ったと言えそうだ。事業承継で精神的な疲れを被る前に、自らの事務所でできる収益の拡大策をもう一度考えるのも大切のようだ。
事業承継支援室長
大滝二三男