病気で将来が不安という税理士さんも少なくありませんが、ある人突然倒れてしまい、その後2年間奥さんが税理士会の援助を受けて、経営。結局、先生の意識が戻らず、最終的に若手の税理士さんたちが顧問先を分けたという事例が報告されました。
この先生の場合、ほとんど手書きの申告書がほとんどであったために、資料等の引き継ぎがかなり大変だったと聞きました。今の時代、そんな人がいるのかとお思いでしょうが、先生と女性職員が独りといった事務所ですから、さもあらありなんでした。
もちろんその女性職員もそれなりの歳でしたので、パソコンは打ちますが、税務に関する業務は先生がほとんどやっていたとのことで、先生はパソコンを打つこともなく、せいぜい計算機段階でしたから、援助を要請された先生方も最初は口をあんぐり。
でも、一件づつ資料を整理していくうちにパソコンに資料が整い、パソコンしか使ったことしかない若手税理士さんたちの援助部隊も顧問先情報に精通できるようになり、ひと安心。でも、先生が復帰できていたらどうしたのだろうかと考えると???
こんな例は今やほとんどありませんが、それでも事業承継の数値や顧問先情報を手書きで送ってこられる先生はまだまだいらっしゃいます。本当に達筆なものですから、若手職員には判読不可能は文字もあり、そんなときは私の出番。
でも、パソコンで書いたものより、達筆な文字を見つめているうちにその先生の人となりが見えてくっるような気がするのは独り合点でしょうか?決してそうではないと思います。文字はその人の人となり示す。誰かこんなことを言ってませんでしたかね。
事業承継支援室長
大滝ふみお
でした。