よくある話ですが、所長さんが病気などで倒れると途端に発言力が強くなり、それまでは所長一家に楯突くこともなかった勤務税理士が横柄になることも。
確かに、脳梗塞などで税理士業務ができない状態でも看板を下ろさず、勤務税理士に一切の業務を任せているといった状況はよく見ますが、これはいかにも正常ではありません。
正常ではないことを知りながら、所長家族が経営権をしっかり握って、勤務税理士をこれまで同様“使用人”として処遇するわけですから、不平が出ても当たり前でしょう。
そんな状況で経営していること自体に問題がありますし、最近では税務署の総務課から是正を求められたという事例も報告されています。
なかには数年も寝たきりで、他人ではその意思を図りすることっができないが家人であれば、イエス・ノーは分かるといいます。それでは税理士としての判断は一切できないわけです。
それでも税理士を雇って業務を行っていたものの、雇われた税理士が仕事のできる番頭さんとタグを組み、乗っ取りを謀る事態にも発展することもあります。
所長さんは寝たきり。家族も事務所の内容、顧問先の状況を番頭さん以上に把握できていない状況では、雇われ税理士とのタッグコンビニは抗いようがなくなります。
やはり会計事務所として正常な姿に戻すためには、それ相応の税理士さんと事業承継の契約をして、事務所を閉鎖し、家人も所長の家族としての特権を返上すべきでしょう。
こんな相談にも、当事業承継支援室もしっかりと対応しています。取った取られた以上に、本来、顧問先のための税理士事務所ですからそのことをしっかり確認する必要があるようです。
事業承継支援室長
大滝ふみお
でした。