中小零細企業の経営者が相談相手として一番信頼をしているのはやはり税理士事務所というのが、中小企業庁の調査でも明らかになっていますが、果たして相談のしがいはどうなんでしょうか?
税理士さんに直接話をする社長さんはまだしも、会計事務所の職員に相談をするのがはたしていいのでしょうか。もちろん、永年の会計情報を知っている職員さんだから安心と考える社長さんもいるでしょう。
でも、職員さんたちは経営者ではありませんですから、単なる財務分析のみしか頼るすべがないと言えば怒られるかも知れませんが、本当の意味で資金繰りの厳しさを知った上で相談に乗ることができるのでしょうか。
もちろん、経営者が社内事情を積極的に会計事務所の職員に話し、その上で経営危機を訴え、その解決策をともに考えようとする姿勢があれば、経営者でなくても充分相談に乗ることができるでしょう。でも、そこには所長の責任感とはやはり違いがあります。
だからと言って、所長さんだからすべて解決できるわけではありません。借入金の返済、金融機関との交渉、事業を売却できるかどうか、そして清算した方が良いかどうか、やはり困難な相談事ですから所長さんの方が適役でしょう。
それでも、多くの問題点を解決していくのは会計事務所の力だけでは不可能です。そのためにも会計事務所の所長さんそしてその職員がいかに優秀な専門家と協力関係を構築できているかというところにチェックポイントがあります。
これからは弁護士、司法書士、社労士、経営コンサルタントそしてリスクカウンセラーなどの専門家たちと協力して総合的な問題解決策を提案できる会計事務所が生き残っていくと思いますし、今成長している事務所はそういった事務所です。
事業承継支援室長
大滝ふみお
でした。