税理士会の役員、特に全国会レベルになると、これまでは自民党支持層で固められていた。国税局との関係が深いだけにどうしても時の為政者を支持する傾向があることは否めない事実のようだ。
とくに関西では国税局と税理士会の意思の疎通は確固たるもので、国税OBがかなりの力を持っているのも事実で、近畿税理士会の会長選挙では加入率7割以上という官も認める任意団体が選挙結果を左右する力を持っているほどだ。
近畿地区も民主党が圧倒的に議席を確保し、小選挙区区で公明党候補も全員落選し、16日までの与党は見る影もない。そこで、民主党の天下になるわけだが、時の政府の下、税の徴収を行っている国税当局ははたしてどうなるのか?
もちろん、法律に則って、徴税業務を行うわけだから政治家が何と言おうが関係ございませんだが、果たしてそれだけで済む話だろうか。過去の話だが、自民党の政治家が車で乗り付け、調査部長の部屋に行くなんて話はよくあった。
それでも、今の時代にはこんな話はないが、でもその底流に流れるものはあるに違いないと考えるのは私ばかりか。4年間頭を低くして、北風が通り過ぎるのを待っていればいいと考える官僚もいるかもしれない。
でも、民主党が言う歳入庁の話も満更ではないと思う。米国流と言えば反対という向きもあれが、コストなどの点から考えると、縦割り行政を糺す意味でも是非実行してもらいたいと考えるがいかに。だからといって、税理士が必要なくなるわけではない。これまで以上に税に対する考え方が深まるに違いない。
事業承継支援室長
大滝ふみお
でした。