個人事務所から税理士法人の支店に、組織替え。
所長が突然の病で、長期入院になり、業務を掌握できない状況に。
入院後1か月病状が安定したときに、所長の指示があり、職員が当支援室に連絡。
病状を訊くと、再起はほぼ不可能で、寝たきりになるかも知れないという。
早速、見舞いに伺うと、「職員の雇用とお客さんを守るため、相手を探して欲しい。」
奥さんも同席されたので、回復されたときに、言った、言わないの懸念はなかった。
そこで、アドバイザー契約書を交換し、直ちに最適な相手探しをスタート。
経営統合ができれば新しい経営者の下で働くだろう職員さんから、現状を把握。
所長始め職員の話を総合して後継候補となる、税理士法人の代表と面談。
代表は経営統合に前向きの返事で、相手の経営資料をチェックし、相手との面談を希望。
両者の面談後は、話はトントン拍子に進み、一ヶ月後には契約。
事務所はそのままに、お客さんには、個人事務所と同じ職員が担当し、何も変わらないと説明。
所長も回復すれば、状況に応じて、顧問先にも臨場するとの説明に社長さんらも納得。
このケースでは、すべて順調に行ったが、その裏には、職員たちの存在が大きく寄与。
6人の職員全員が、自分の職責を果たし、新しい経営者に全面協力。
これには、経営統合した法人の代表も、先生の指導・教育がしっかりしていたと言う。
そして、職員の協力なくして、円滑な統合は上手く行かなかったと感想をもらした。
こんな楽な統合案件なら、何時でも引き受けたいというが、当支援室もその希望を受け止めた。
事業承継・M&A支援室長
大滝二三男