税務署長が定年を前に、後進に道を譲るために退官、その″功労賞″として顧問先を斡旋され、税理士に。
道を譲られる予定の後輩である副署長や総務課長は、斡旋先の会社や税理士に挨拶回りで多忙の時期も。
一事業所で、実務を担当する税理士と、税務署出身の税理士が二階建てになってのが、懐かしい。
この二階建ての企業のなかには、今は聞かなくなった優良申告法人が多く、中には三階建てもあった。
しかし、国税OBへの顧問先の斡旋か禁じられ、これらの法人に税務署幹部が″営業″に行くことはない。
顧問先を斡旋されなくなって、ここ数年は税理士にならずに、税務署職員として再任用される人が増えた。
その再任用一年で終わらず、三年も続ける税務署長も多くなり、年齢も65歳でやっと税務署から離脱。
この歳になり、斡旋もなく、税理士として一からスタートするのは、いかにも苦しい。
それを証明するかのように、今年、東京の税務署長退官後、税理士登録する人はなんとゼロ。
誰がこんな事態になろうとは想像できただろうか?10年もすると、税務署長経験税理士はいなくなるかも?
事業承継・M&A支援室長大滝二三男
ついに、税務署長退官後の税理士事務所開業がゼロに!?
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