税理士のとって、確定申告期は年間売り上げの高いウェイトを占めるだけに、承継はこの時期は避ける。
引き受け手にとっては、収益もそうだが、確申時期は年に一度しか会えない顧客に、唯一会える時期。
しかも、不動産所得などがメインの顧客が多いだけに、是非とも早く承継を認めてもらいたい、お客さん。
この時期を逃すと、丸々一年、会う機会がなく、承継したことが忘れられ、他に行ってしまうリスクも。
引き渡す事務所にとっては、一年の収益を挙げる時期だけに、引き受け手の思いを簡単には納得できない。
しかし、担当を持っている職員が、確定申告直後に退職することが決まっている場合は、これは悩ましい。
というのも、退職する職員が担当する顧問先を、新しい先生に紹介する時間が取れなくなるからだ。
引き継ぎがスムーズに行われなければ、顧問先の信頼も損なわれ、新任の税理士も納得できないだろう。
これまでの事例では、スムーズに引き継ぎが終わるまで、職員が退職時期を延期してもらっていた。
確定申告が終わって早々に、担当職員と新しい先生が顧問先に挨拶に伺う、併せて担当先の情報を伝達。
それが終了して初めて、職員が解放されるわけだが、もちろん、このような気のよい職員ばかりでない。
中には、ろくに情報提供せずに辞めていく職員もいるが、これは雇っていた先生の責任。
こうなると、承継される事務所の評価はかなり下げざるを得ない。もっとも、これは承継時期に無関係。
確定申告業務を、新旧事務所が共同でできれば、それに越したことはないでしょうか、難しいようですね。
事業承継・M&A支援室長大滝二三男
確定申告時期は事業承継に絶好の機会だが、、?!
投稿日: