税理士が引退を考え出したとき、問題になるのは職員と顧問先。
顧問先を徐々に減らしていけば、職員も仕事がなくなり、退職へ。
何とも職員には理不尽なことのように思えるが、これは業界の常識。
「事務所を閉鎖しようと思うが、君はどうする?」
こう言われたら、職員も「他の事務所を探します」と答えざるを得ない。
事務所の規模がある程度あれば、職員も引き取ってもらえる。
しかし、引き継いでも赤字になるような規模では、引き取りは不可能。
そこまで事業規模を縮小する前に、手を打っておけば良いのだが。
もっとも残ったお客は、先生と゛濃密な゛関係を維持してきたはず。
なかには、先生が事務所を閉めるなら、と自分も廃業を決意。
先日お会いした先生も、数年前から廃業の意思を伝えると、5社が廃業。
ご自身ではそれほど多くの顧問先が廃業を考えていたとは、想像外。
現在では数社の経理を見ながら、引き継ぎ手を探す日々。
それも単なる会計・税務だけで、経営にもタッチし、ハードルは高い。
顧問先に自分で税理士を探せと、突き放すのもやりたくない。
でも、もう体も言うことを利かなくなっているので、そう時間はない。
それでも当支援室では、相手を探すことに全力をあげています。
規模に関係なく、顧問先を守るお手伝いをしています。
事業承継・M&A支援室長
大滝二三男